for better or worse

奈良さんが、卒業制作なのかあるいは決意表明として、1987年から2017年までの作品が豊田市美術館に集合した。

私にとっては、横浜での展や、青森、金沢など10年以上の年月の中で出会ってきた作品たちとの再会でもあり、とても懐かしく、また愛おしい子達に出会えた感激でなぜか涙まで出そうだった。あらためて、出会った作品たちの叫びや祈りを強烈に届けられて怖くもなった。そして、初めて出会った作品たちも、なぜだろう、雑誌やSNSで見かけたせいか、なぜか懐かしくて、初めて会った気がしなかった。それでいて新鮮でもあった。

とりわけ、不思議な気持ちになったのは、星の覗き窓から、Voyage of the Moonを見下ろした時。星の気持ちになった気がしたのは、最近、身近な人を亡くしたからか、勝手に、自分が死んだら魂はこんな眺めで見ているのかと錯覚した。それも悪くない。そして、こんな風に見つめていて欲しいと思った。今は、心安らかに、いつか、天国で会いましょうね。